「え！ カロリーって熱のことなの？」
「あぁ、そうだぜ、沙羅魅。正確には熱量だけどな」
「ってことは、ホッカイロって熱いから高カロリーってこと？」
「あぁ、そうなるな」
「ってことは、アイスクリームは冷たいから低カロリーってこと？」
「あぁ、そうなるな」
「じゃあ、焼肉は高カロリーでハムは低カロリーってこと？」
「あぁ、そうなるな」
「じゃあ、公ちゃんも低カロリー？」
「あぁ、そうなるな」
「なるほどね〜」
「あぁ、そうなるな」
「っていうか、公ちゃんさっきからコントロール＋Vばっかりじゃない？」
「んなことねぇし！ それに、それを言うならコマンド＋Vだろ」
「出た〜！ アップル信者〜！」
「ちげぇし！ アポーユーザーだし！」
「じゃあ、お湯飲むよりも水飲んだ方が痩せるね！」
「あぁ、そうなるな」
「それより、氷の方が痩せない？ 低カロリーっていうかマイナスカロリー！」
「おぉ！ そうなるな！」
「マイナスカロリーってことは、氷ばっかり食べ続けたら超痩せるってことじゃん！」
「おぉ！ そうなるな！」
「ってことは、ライザップ行かなくても簡単に痩せちゃうってこと？」
「おぉ！ そうなるな！」
「でも、氷ばっかり食べるのはあきるよね〜」
「おいおい、かき氷っていう技があるだろ！」
「わぁ！ それいいね！」
「シロップに糖分が含まれるけど、氷のマイナスカロリーで相殺できるから痩せるってことだし！」
「わぁ！ それいいね！」
「しかも、いろんな味があるからあきないで食べ続けることができる！」
「わぁ！ それいいね！」
「しかも、一気に食べようとすると頭が痛くなるから一度に食べすぎる心配がない！」
「わぁ！ それすごいね！」
「てか、やべぇ！ これライザップの人に聞かれたら消されるやつじゃん！」
「え、なんで？」
「だって、オレ達は今、超簡単でコスパ最高の究極ダイエットを発明しちまったんだぜ！」
「わわああわあわ！ たしかに！ やばやばやばやば！」
「落ち着け！ 落ち着け！」
「うんうんうんうん！ 落ち着く落ち着く！」
「いいからだまっとけ！」
「うんうん！ だまるだまる！」
「って言って、だまってねぇし！」
「だから、これからだまるとこでしょ！」
「じゃあ、さっさとだまれよ！」
「うん。だから、これからだまるとこでしょ！」
「じゃあ、さっさとだまれよ！」
「だから、これからだまるとこでしょ！」
「じゃあ、さっさとだまれよな！」
「だから〜、これからだまるとこでしょ！」
「じゃあ、さっさとだまれよ！」
「だから〜！」
「おい待て！」
「なにが〜！」
「今オレ達、今何をしてた！？」
「何って、カロリーの話」
「ちげぇ！ その後だよ」
「え、他愛のない会話でしょ？」
「繰り返してなかったか？」
「え、ポリリズム？」
「っていうよりは、スタンド攻撃ッ！」
「出たッ！ なんかヤバイやつッ！」
「きっとライザップのスタンド使いがどこかに潜んで聞いてたんだッ！」
「え！ ヤバイじゃんッ！」
「今すぐ店出るぞッ！」
「え〜！ トイレ〜！」
「だから前も言っただろッ！ トイレで襲われるパターンが多いんだよッ！」
「それもやだ〜！」
「よし行くぞ！」
「元山岡英二ッ！」
「なんだって？」
「吉幾三ってこと！」
『トッピングカップル4.184』