「新幹線速いね~」
「速ぇな~」
「ほら公ちゃん、窓の外見てよ!」
「いやいや、見ても真っ暗じゃん」
「もう~。さっきまで田んぼだったのに~」
「トンネルはしょうがねぇだろ」
「てか、沙羅魅のウィザフォ圏外なんだけど~」
「は? 繋がってるし」
「え~、沙羅魅のウィーフィー繋がんないよ!」
「ワイファイな」
「なんで繋がんないの?」
「なんでって少し頭使えばわかるだろ」
「あ、トンネルだからか!」
「んなわけねぇし!」
「え、ちがうの?」
「今は都会の地下鉄でも余裕でWi-Fi繋がる時代だぞ。ちげぇだろ」
「あ、そういえばそうかも。じゃあ、なんで新幹線だと繋がらないの?」
「おめぇマジでそんなこともわかんねぇのかよ。繋がんねぇのは新幹線がめっちゃ速ぇからに決まってんだろ」
「え、ウィーフィーは新幹線より遅いの?」
「当たり前ぇじゃん。新幹線の速さなめんなよな」
「ってことは、もしかして公ちゃんウィーフィー見えるの!?」
「ワイファイな」
「そうそれ。で、そのワイファイ見えるの? っていうかそれカズレーサーが言ってたやつじゃんw」
「おめぇ今そこに気がつくのかよ!」
「カズレーサー超ウケる!」
「おめぇ恥ずかしいからそういう発言やめろよな」
「なんで? ワイファイって電波だったって大発見じゃん!」
「おい、それチンパン常識だからな。オレが言ってんのはおめぇが電波ちゃんだと思われるからやめろってこと!」
「え、沙羅魅は沙羅魅ちゃんしかない選択筋ないよ」
「......。」
「ねぇ公ちゃん!」
「......。」
「公ちゃん!」
「......。」
「寝ちゃったか」
「......。」
「沙羅魅も寝よ」
「......。」
「......。」
「......。」
「......。」
「あ、バニラアイス2つ! スプーンは1つでいいです」
「って、寝たふりしてたらアイス独り占めかよ!」
「え~、起きてたの~!? 公ちゃんも食べるなら自分の分買ってよね!」
「はいはい。あ、抹茶アイス1つください」
「あとチョコアイスも! お会計一緒で!」
「おい、オレは2つも喰わねぇぞ」
「大丈夫! 沙羅魅が食べるから♪」
「しょうがねぇな」
「あと、抹茶アイス1口ちょうだいね♪」
「まったくやれやれだな」
『トッピングカップル468-8588』