「オークションやりたいな〜」
「何だよ急に」
「だから、オークションやって儲けたいな〜」
「いきなり欲深ぇな」
「儲けたいな〜」
「それならヤフオクでもやってろよな」
「え〜、このメルカリの時代に?」
「別に流行ってなくてもオークションだろ」
「そうだけど今はメルメルカリカリの時代だよ?」
「まぁ、時代的にはな。それより、おめぇ何か売るもんあんのかよ?」
「ジョン・レノンの眼鏡が家にあるよ!」
「げ、マジかよ!」
「マジマジのマジだよ!」
「そいつはすげぇな!」
「でも、それは出せないから……」
「だな。さすがに出せねぇよな……」
「ジョン・レノンの眼鏡を拭いた布で拭いた眼鏡を出そうと思う!」
「マジかよ!」
「マジマジのマジよ!」
「それ間接眼鏡じゃん! コンプリートリーやべぇし!」
「でしょ! 間接眼鏡!」
「丁度良いお手頃の値段で売れそうだな!」
「でしょ! お手頃価格!」
「てか、ジョン・レノンの眼鏡なんてどこで手に入れたんだよ?」
「話によるとジョン・レノンの奥さんと父上知り合いなんだって!」
「マジかよ! ヨーコじゃん!」
「え! ジョン・ヨーコ知ってるの?」
「オノ・ヨーコだし!」
「あっ! ボサノバの女王!」
「そっちはリサだし!」
「あっ、ジョン・リサか!」
「小野だし!」
「あっ! 実は男の!」
「それ妹子!」
「世界三大美女の!」
「クレオパトラ!」
「あっ、ジョン・クレオパトラ!」
「誰だよ、それ!」
「内室」
「ファラオの話はしてねぇし!」
「え、ジョン・レノンはピラミッドと関係あるんじゃないの?」
「ねぇよ! あったとしても目がある方だし!」
「え、スカラベだったんでしょ?」
「ビートルズな!」
「それそれ! ずーとるび!」
「変なことばかり言ってると座布団もらうぞ?」
「え、なんで?」
「赤い着物に繋げたらそうなるだろ」
「え、ボヘミアン・ラプソディー出てたっけ?」
「そっちはクイーン!」
「あっ、クレオパトラ!」
「話を戻すな!」
「リサじゃなくて、ヨーコ小野!」
「よく戻した!」
「公ちゃん、オノ・ヨーコ知ってるの?」
「知ってるだろ。クリスマスの歌でファラオの呪いみたいなコーラスしてるので有名だし」
「へぇ」
「どうでもいい返事だな」
「うん。もうお腹いっぱい」
「てか、本当にオノ・ヨーコとおめぇの父親知り合いなのかよ?」
「うん。兄上が言ってた」
「あっ、それおめぇだまされたやつだし」
「えっ、嘘ってこと!」
「たぶんな」
「え〜、それオークション成功してから聞きたかった〜」
「相変わらず欲深ぇな」
『トッピングカップル ono』