「公ちゃん。ポケモンGOやばいね!」
「そだな、ポケモンGOやべぇな!」
「だって、子ども轢いちゃうんだよ!」
「そっちかよ! てか、その場合は完全にドライバーが悪いパターンなんだけどな」
「沙羅魅はそんなことないと思うよ。ポケモンGOの存在が人々を惑わし人々を悪の道に導いてるんだよ~」
「そうか、つまり必要悪ってやつだな」
「そうだね!」
「まぁ、そういうおめぇがミニリュウの巣に行きたいって言ったからこうして出かけてるわけであって......」
「え、なんか言った?」
「早速ニドランかよ」
「うん。女の子の方だよ♪」
「ポケモンGOが悪とか言ってたやつがよくやるよな」
「うん。正義は必ず勝つだからね!」
「意味わかんねぇし。てか、さっきピカチュウ出て小躍りしてたの誰だよ」
「それはもちろん沙羅魅で~す♪」
「てか、老人が運転してた車だって人轢いてるぞ」
「それは完全に老人が悪いんだよ」
「つまりそういう事故の場合はほとんど運転する人に問題があるわけだ」
「もういっそ、そういうドライバーみんな死刑にしちゃえばいいのにね~」
「おめぇはがきデカかよ」
「じゃあ、いいそ老人みんな死刑にしたら?」
「現代版姥捨山かよ。おめぇの辞書には人権って言葉がねぇのか?」
「あるけど老人は適用外かな。だって、老害っていうでしょ~」
「おいおい、別に老人がすべて悪いわけではねぇからな。結局は三すくみのバランスが崩れたのが悪いんだ」
「三すくみ?」
「あれだよ、じゃんけんと一緒で老人は大人より強くて、大人は子どもより強くて、子どもは老人に強いってやつ」
「あぁ、おじいちゃんおばあちゃんは孫には弱いもんね~」
「核家族が増えてるから現代のパワーバランス乱れまくりなんだぜ」
「へぇ、たしかに三国志の時から三すくみってあるもんね~」
「あとポケモンも三すくみだな」
「火と水と草ね~」
「格闘、エスパー、悪な」
「え、なにそれ?」
「三すくみな」
「え、どういうこと?」
「弱点ってこと」
「それはよくわかんないな~」
「ま、捕まえるだけのおめぇには関係ない話だな」
「てかさぁ、車がなくなれば誰も轢かれなくない?」
「いやいや、問題は歩きウィザフォだからな」
「そっか~。じゃあまず小学校にある金ちゃんを撤去しなきゃだね」
「金ちゃん?」
「ニノだよ」
「あぁ、二宮金次郎な。確かにあれは時代遅れだわ」
「でしょ、あれこそ学校の怪談を生み出した悪の巣窟だよ!」
「撤去してもかわんねぇと思うけどな。結局はウィザフォを使う人の意識の問題だぜ」
「意識改革だね!」
「そう。みんなが自分のことばかり考えてるからいけないんだ。人に迷惑になるかも、危ないかもって思ったらやめるべきだし、普段からそういう細かいことを考えないといけないんだ」
「沙羅魅にはめんどくさ~い。てか、公ちゃん今の発言気持ち悪~い」
「たまにはイイことも言わないとな」
「今のどこらへんがイイところなのか微妙な感じだったけどね~」
『トッピングカップル 7974』