しんどいのはどれくらい?

投稿日:2020-03-02 更新日:

「あ、地震!」
「あ、マジだな!」

「今の震度何かな?」
「3ぐれぇだろ?」
「え、公ちゃんニュース見ないで震度わかるの?」
「もちよ、もち。アラビアンナイトぐれぇ簡単だし!」
「え?」
「シンドバッドってことよ」
「あぁ、そういうことね~」

「っていうかどしたら震度がわかるの?」
「よし。今日は特別にタダで震度がわかるコツを教えてやるよ」
「やった! タダより高いものはないもんね♪」
「まず震度とは......」
「震度とは?」
「どれぐらいしんどい揺れだったかってことを数字に表したものなんだぜ」
「はう! これダジャレだったの?」
「さすがのダジャレマニアもこれは知らなかったみたいだな」
「うん。知らなかった!」
「では、震度1とは......」
「わくわく!」
「おい、沙羅魅ちょっと待て!」
「ほよよ?」
「地震をテーマに扱ってる上での注意事項だ。不謹慎に聞こえるようなことは一切言うな」
「え、不謹慎?」
「そう。この国の住人はけっこうそういうの気にするからな」
「そう?」
「例えばだ、オレたちが小さい頃に流行ったサザンの曲があるだろ」
「あ、勝手にシンドバッド!」
「ちげぇし! って、おめぇ何歳だよ!」
「公ちゃん女の子に気安く年齢聞いちゃダメよ~」
「知ってるし! てか、同級生!」
「そうだよね。幼なじみだから年齢バレちゃうよね~」
「別にバレても問題ねぇだろ! てか、流行ったのはTSUNAMIな」
「あぁ、レンタルビデオって言ったらそこよね~」
「おめぇ空耳ならぬ空目してんじゃねぇよ」
「しょうがないの~。見つめ合うと素直におしゃべりできないの~!」
「今まで普通にできてたし!」
「てか、曲の何がいけないの? 999をパクったっけ?」
「それはまた別の人の問題な! 3.11の大地震の時に津波があっただろ。その後からサザンは被災された方々のこととかを気遣ってあの曲歌うの自粛してんの!」
「うわ、それ泣けるエピソード!」
「おいおい、指についたソース舐めながら言うセリフかよ!」
「しょうがないじゃ~ん。生理現象だもん~」
「つまりだな。わびさびをもって他人をいたわれってこと!」
「隣人を愛せよってやつね。でも、沙羅魅には難しいな~」
「そうだな。慇懃無礼が代名詞の沙羅魅だからな!」

「じゃあ、説明するぞ。震度1とは......」
「ふむふむ」
「今だ!」
「え、揺れてるの?」
「ちげぇよ。揺れを感じないくらいのしんどさってこと」
「なろほどね」
「震度2とは。あれ? 今揺れてる? って感じるしんどさ」
「しんどくないじゃん!」
「本当にしんどいのは次からだよ。手すりやつり革に捕まらなくても倒れないくらいしんどいのが震度3」
「あぁ、それならわかる!」
「手すりやつり革に捕まらないと倒れるくらいしんどいのが震度4」
「あのガッタンって感じね!」
「ポルターガイストが起こるのが震度5!」
「え~、沙羅魅おばけは無理!」
「飛行機が乱気流に会うのが震度6!」
「飛行機は知ってるけど、乱気流は知らないな~」
「まぁ、ざっとこんな感じだな」
「え、震度7は?」
「それはわかんねぇな、オレは体験したことねぇから表現できねぇ」
「そっか。公ちゃんはずっと東京だもんね~」
「だな。これでおめぇもシンドマニアだな」
「そだね。今日からシンドマニアだね!」
「なんかモヘンジョダロに詳しそうでもあるな」
「え?」
「なんでも、核実験があったとかなかったとか」
「え? どゆこと?」
「まぁ、ただの都市伝説だな」
「あぁ、信じるか信じないかはってやつね!」
「宇宙人がコスモクリーナー使ったのかもな」
「沙羅魅はそういうの信じないよ~」
「だな。どっかの新興宗教みたいだもんな」

『トッピングカップル 44』

  • B!