「問題出すよ♪」
「いいぞ」
「なぞなぞです。仏教の神様が食べるケーキはなんでしょうか？」
「はぁ、簡単だし。ウサギパイだろ」
「えっ！ ウサギ食べるなんてありえない！」
「何言ってんだよ。お釈迦様がお腹を空かせてる時にウサギが自分で火の中に飛び込んだって話だろ？」
「なに言ってんの、公ちゃん！？ 無宗教だからって勝手に仏教をイメージダウンさせるようなこと言っちゃダメだよ！」
「いや、そういう話があるんだし！」
「ウサギに角、ウサギははずれ～！」
「ちげぇのかよ～。てか、ウサギはダメで他の動物はありなのかよ？」
「えっと、ウサギとネコとイヌとハムスターとヒツジとキリンは食べちゃダメなの！」
「てか、おめぇこの前シシカバブ喰ってたじゃん！」
「え、だってあれはライオンとカバとブタの肉でしょ？」
「はぁ？ ライオンなんて誰が喰うんだよ。あれは羊肉だし！」
「え、マジ！」
「現実は残酷と書いてマジ！ たまに牛肉とか豚肉で作られてる時もあるけどな」
「じゃあ、それだよ～。この前のはウシさんとブタさんだったんだよ～」
「仮にそうだったとしても、北海道で食べたジンギスカンは確実に羊だぜ！」
「え、マジ？」
「現実は非情と書いてマジ！」
「ガーン！ ショック！」
「しかも、ラム肉だから子羊だぜ」
「え～、うそ～！ ショックだっちゃ～」
「元気出せよ」
「うん」
「ヒツジもおめぇに喰われて喜んでたはずだぜ」
「そうだよね。沙羅魅の血となり肉となって喜んでるよね」
「あぁ、おめぇの血となり肉となって今も生きてんだぜ」
「そうだね。これからはヒツジさんの分まで生きなきゃだね」
「で、正解はロールケーキだろ？」
「ざんねぇん！」
「輪廻転生じゃねぇのかよ」
「なにそれ？」
「生まれ変わりの異口同音だよ」
「生まれ変わりも陰陽師も今回関係ないんだな～」
「あ、わかった。ホットケーキ！」
「正解！ 仏様のケーキだからホットケーキ♪」
「簡単だったわ～。仏だからホットケーキって小学生レベルだよな」
「小学生レベルって言わないでよ～。中学生の時に考えたんだから～」
「これは大人が考えても中学生が考えても小学生レベルだと思うぜ」
「沙羅魅、ちょっとその理論はわかんないな～」
「理論とかじゃねぇんだよな。フィーリングを感じるんだよ」
「感じるの？ フィーリングを？」
「おう。フィーリングを感じるだよ」
「うん。今ちょっとわかったかも！」
「やるじゃん沙羅魅」
「えへ♪」
『トッピングカップル 29』